佐同教とは
ごあいさつ
私は、2020年度から佐賀県人権・同和教育研究協議会の会長を務めております、小城市教育長の大野敬一郎と申します。
2024年度第55回佐賀県人権・同和教育研究協議会総会並びに研修会にあたり、主催者を代表しまして、一言ご挨拶申し上げます。
本日はご来賓に、佐賀県教育委員会 副教育長様、部落解放同盟佐賀県連合会 書記長様におかれましては、大変ご多用な中、ご臨席を賜りまして、誠にありがとうございます。
また、日頃より、本県の同和問題をはじめとするあらゆる人権問題の解決のため、人権・同和教育・啓発の推進に対し、ご尽力いただいておりますことに厚く御礼申し上げます。
そして、本日、本協議会総会並びに研修会に県内各地から多くの皆様方にご参加いただき、ありがとうございます。ご参会の皆様方には、日頃より、各市町の行政、教育、保育の現場において、それぞれの立場で、「差別の解消」と、「人権が確立した社会の実現」に向けて、日々実践なされていることに改めて心より感謝申し上げます。
さて、今年度10月には佐賀県において国民スポーツ大会及び全国障害者スポーツ大会が開催されます。皆様方には、様々な取り組みの中で大変お忙しい状況であることを心よりお察し申し上げます。
この「SAGA2024国スポ・全障スポ」大会の開催にあわせて、「さがすたいる」と「心のバリアフリー」の取り組みがすすめられています。
「さがすたいる」では「年齢、性別、国籍、障害の有無などをいろいろな個性とし、みんなが互いの想いに寄り添い、自然に支え合って心地よく過ごせる、やさしさにあふれた佐賀県を実現していく」ということで、バリアフリーのための補助金など、様々な施策が実施されています。そして、物理的なバリアフリーにとどまらず相互理解のためのコミュニケーションを取り、支え合うことを「心のバリアフリー」とし、推進されています。
私たちは、コロナ禍において、人と人の心や絆が切り離されてしまうような思いと、つらい経験をしてきました。そして、この困難な状況の中であっても、この時だからこそ学びを停滞させてはいけない、「人権の学びを止めない」を合言葉に、様々な方法・手段を使い、研修会等を開催してきました。人権の学びを重ねることで、「生まれてきてよかった」と思える社会の実現をめざし続けてきました。
ただ、近年はインターネットにおける心ない差別や誹謗中傷、偏見が後を絶たない状況です。インターネットにおける被差別部落をさらす差別動画や他者の個性を侮辱する動画等を投稿するなど、一度拡散された情報は完全に消すことができず、そのような差別的な行為は絶対に許すことができません。このような現状下ですので、これからも引き続き「情報モラル教育」や「法的な教育」を通した更なる取り組みが必要です。改めて、佐賀県教育委員会と作成した「ネットリテラシーカリキュラム」の計画的な活用を進めてほしいと思います。
本日の研修会では、テーマを「部落差別解消推進法や佐賀県の人権条例の具現化を目指して」と設定し、パネルトークを予定しています。
最初に、佐賀県人権・同和対策課 課長様より、新しい人権条例の制定に基づき策定された県の「人権施策基本方針」、「県庁クラス」について学習します。
次に、佐賀県教育委員会人権・同和教育室 係長様より、「差別事象の課題克服と人権・同和教育の推進・充実に向けて」と題し、2023年度に発生した学校における差別事象の概要と課題、その後の取組等について、共有します。
そして最後に、部落解放同盟佐賀県連合会 執行副委員長様より、「なぜ、人権・同和教育が必要か‼~今ここにある部落差別~」と題して、その思いや考えをお聞きし、部落差別の解消に向けて今どのような取り組みが必要なのかを考える場にしたいと思います。
終わりになりますが、行政、教育、保育の現場における一人一人の、確かな認識と行動力を高めるために、そして、教育・啓発の実践につなげるために、私たち一人ひとりのリーダーシップが問われている時です。
様々な人権課題の解消のためには、この場に集う私たち一人ひとりが「当事者意識」を持ち、リーダーシップを発揮し、職場での研修等を計画的に実施するなど、日々の実践が必要です。「教育は人なり」、「教育・啓発」で「人づくり」です。人権課題の解決のためには、他人事ではなく自分のこととして考え行動する力が何よりも大切であると思います。
そして、「誰もが生まれてきてよかったと思える社会」の実現のために、本日、ご参会の皆さまの更なる「教育・啓発」の取り組みをお願い申し上げまして、挨拶とさせていただきます。
研究のビジョンとこれまでの歩み
2024.08.02.(金)~09.06.(金) | |
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2024.10.25.(金)~ | 佐賀県人権保育研究集会(オンデマンド) |
2024.11.01.(金) | 第53回佐賀県人権・同和教育研究大会(分科会/ハイブリッド) |
2025.01.14.(火) | 佐同教実践交流会 |
新しい研究成果
「進学費用や奨学金等の制度について」(2024.12.25)
~子どもたちの自己実現を支えるために 2024-2025~
子どもたちの教育に必要な費用を、小学校入学時からまとめています。また、佐賀県で活用できる様々な奨学金等の支援制度をまとめています。学校での進路指導や家庭支援にご活用ください。